私は私とこの件について語り合いたい
季節の変わり目のせいか、それとも週末に大き目の案件が控えている緊張のせいか、僅かに気持ちが下がり気味なのです。そう、ほんと、僅かに。
それでも今日の私は、千葉雄大くんと田中哲司さんの、「音量を上げろタコ!なに歌ってんだか全然わかんねぇんだよ!!」での妖しげな絡みを思い出すだけでもう、にやにやとしちゃうんである。
三木聡監督で阿部サダヲ・吉岡里帆主演のこの映画で千葉雄大はレコード会社の男として最初のシーンからずぶ濡れだしのたうちまわるし、かなり大変なシーンが続いているんだけど、なんのご褒美なんだか、途中で下着1枚の千葉雄大とビキニパンツだけの田中哲司演じる「社長」の絡みがあるんですよ。
それをね、ふっと思い出しては1分ぐらいにやにやにやにやしてしまうのが今日の私。
20年ぐらい前だったら即刻、このシーンから広がる千葉雄大と田中哲司のアナザーシーンを脳裏でどんどん展開させていってたかもしれないが、さすがに私も55歳になるヲバチャンなので、炬燵に入ってするめでも噛んでるような心境でいつまでもにやにやして日がな過ごしてしまうのである。
いやー、ほんと、なんでだろねえ。
千葉雄大くんは、ライターであるメガネ女子の胸元に手を入れて乳首を弄んでるようなシーンもあるのだけれど、そこに私がにやにやするポイントは皆無である。
なぜだ。相手は禿げカツラを装着してる田中哲司なのに!
なんてゆーか、環境や生育歴などで培われたものではない、きっと生まれた時から私の細胞に組み込まれている「にやにやする遺伝子」みたいなものが間違いなくあるのだ。こーゆーシーンでにやにやしてしまうのは、これは私だけど私じゃなくて脳内のなんやらのせいだ!
私はそんなことをもうずっと長いこと考えている。
このことについてなにか明確な答えもない。ただできることなら私はこの件を、10代の私、20代の私、30代の私、40代の私と私だらけで一晩中語り合いたい。何故、私たちの「萌え」は「ここ」にあるのか、ということを。
ま、それにしても。
気持ちが下がってるときでも「萌え」さえあればすぐに幸せになっちゃうって、もうどんだけ幸せなことか、と思いますね。