おでかけの日は晴れ

お休みの日は映画を観におでかけ。時折、旅行。

2020年4月29日~5月10日

ゴールデンウィーク

30数年前の、私が22歳とか23歳とかそんなころだと思うけれど、武田とゴールデンウィーク旅行のために関西に向かうバスに乗っていた時じゃないかな、私たちは浮かれてて、適当なメロディをのせて「ゴールデン、ゴールデン」と歌ってた。ゴールデンを何度も繰り返すうちに「GO油田」になったりして、言葉がどんどんゴージャス感を増していった。その頃の私はザ・ベスト・オブ貧乏イン・マイ・ライフだったからよけいに、ゴールデンウィークというキラキラした言葉だけでじゅうぶん浮かれていた。

その後、2001年にふたりで店を始めてからのゴールデンウィークはずっと仕事。大変だし疲れるけど。でも帰省してくるこの時期にしか会えない人に会えるスペシャルなウィークであり、そして一年で一番の稼ぎ時という意味でも、やっぱりキラキラしたスペシャルウィークでもあった。

そしてやっぱり、2020年のゴールデンウィークは、多分どう考えてもスペシャルだったとしか言いようがないね。

12日間の休日で映画館にも行かず旅行にも行かずに過ごしたのは、少なくともこの20年間では無かった、かも。

12日間。

外食は2度。あとは全部、武田の作ったおうちごはん。

友達に会ったのも2度。

家で観た映画は4~5本ほど。あとは『仮面ライダー電王』と『仮面ライダーオーズ』。全49話と全48話を完走。1年かけて作られる仮面ライダーはやっぱり本当に素晴らしい。過去作を通して観たいとは思っていたが、一体どんなことがあればそんなことができるのか、そうだ私が入院でもするようなことになったら観ようと考えていたのだが、入院もせずに叶ってしまった。

しばらく前にライターの山口雅さんと「それぞれ何か短い脚本を書いてみよう」と話していたのだが、その締め切りをこのGW明けに設定したので、とにかくそれを書いていた。特にどこかに発表する計画も決めず、何の脚本かも問わず、ただ私たちは「脚本」というものの興味のために書くことにした。ただ何一つ手掛かりがなしに書くのは難しいので、お互いに設定として「部屋の壁に穴」ということだけ決めて書くことにした。書こう、と約束して書かないことがすごく気持ちが悪かった。こんなに目的もなく、そして自らから湧き出す書きたいという欲求もなく、ただ自分に課した約束を果たすためだけに書くのは初めてかもしれない。でも何故?という問いはなかった。本当に、遂行しないことへの自分自身への不快さに押された。そして、これがどんなに不細工なものになろうとも今、何かを形にしようとしている行為、それがあることが、私は正直嬉しかった。脚本はなんとかできた。8500字、多分、演じてみて15分~20分ほどの二人芝居。自分がかつて芝居をやっていた(そして脚本を書いていた)経験から考えるに、今回の私の作には圧倒的にきらめきみたいなものが足りない。でもしょうがない、と思ってる。これが今の時点の私がやれるぐらいのことかも。それより、やろうと言ったことを終えた、とりあえず宿題は出したよーぐらいの8月31日気分でスッキリはしている。

武田の作った朝ごはんを食べて、私が洗い物をして、しばらくするとまた武田が昼ごはんを作り出す。一日が本当に早い。食べて、片づけて、散歩して、食べて、片づけて、PCに向かって、食べて、PCに向かって、そしてすっかり夜になっていった。それでもごはんはうまいし道端の花も夕陽も風景ものどかで美しく、ほとんどの日、私たちは楽しかった。

しかしこの12日間で2つの死に出会った。1つは三木黄太さん。三木さんはチェロ奏者で、COTUCOTUというチェロ三重奏のライブはマタハリでも行った。三木さんの参加するパスカルズのライブは得三で2回、聴きに行った。あとは三木さんは2度か3度ほど、マタハリにご飯を食べに来てくださった。お会いしたのはたったそれだけでしかない。三木さんのお知り合いの人ランクでは私はとても下のほうになる。それでも想像だけど、三木さんを知る人はとても三木さんに対して近しい気持ちを持っているに違いない。私もそうだ。三木さんは、そういう気持ちを相手に抱かせる人だ。三木さんは木工家具職人でもあり、三木さん製作の猫椅子は、うちの店にずっとある。 もう1つの死は、あまりに私たちの個人的な経験になるのでここでは書かないのだけど、すごく大きなことがこの休みの間に起こった。

 

すごく何もないようで、すごく大きなことも起こった、この12日間。

特別な12日間がもうすこしで終わろうとしている。

 

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