おでかけの日は晴れ

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『You Never Eat Alone』とダメな私と

今こそ私は『You Never Eat Alone』について語りたい!

 タイのドラマ『You Never Eat Alone』は、『Why R U?』のCheewin Thanamin Wongskulphat、通称Thanamin監督の作品です。2020年12月~、全12話のドラマです。主演はDiewにPeak Peemapol Panichtamrong、一番の友達になるMixに『Why R U?』に続いて出演したZee Pruk Panichです。

大学入学と共に入寮したDiewは、こどもの頃のトラウマがあってひとりでごはんが一切食べられない。これまでは家族と共に食事をしてきたけれど、これから一人暮らしでどうするのか。そんなDiewが寮で仲良くなった友達やたまたま知り合った人、弟や従兄弟などといろんな人と関わっていく話です。

一番の目玉になってるのが毎話のゲスト出演。

1話は『Why R U?』JimmyTommy

9話に『Until We Meet Again』BounPrem

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7話では、Thanamin監督が2016年に監督した『Make It Right 』でPeakくんと主演でCPを演じたBoomくんのゲスト出演は胸熱というか切ないほど・・・!

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このドラマは話のテンポはゆったりめのどこかほのぼのとしたコメディで、最初に書いた通り、目玉は毎回の様々なゲストであると思います。

ひとりで食事が出来ないDiew。それはなにが原因で、彼は一体どうなるのか・・・?その決着をとにかく楽しみにしている方は、良ければまずはドラマを全部見終えたあと、またこれを読みに来てくださるととても嬉しいです。

ここから先は、それについて触れていきます。

 

Diewを心配している友達はなるべく彼と一緒に食事をします。でもこの先ずっと、いつでも誰かがDiewのそばにいることが出来るのでしょうか。なんとかDiewがひとりでごはんを食べられるよう、励ましたり、いろんな方法を講じたり、怒ったり慰めたりします。Diewも努力をするのです。でもどんな方法をもってしても、彼は一人では一口も食事をのどに通過させることができないのです。このままではいけないという思いの中で彼は疲れを感じていきます。幼いころに受けたトラウマも消えることはありません。

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そんなDiewに友達のひとりが「僕は今、Diewのことを知ってから行動心理について調べているけれど、ひとりでごはんを食べられないことは変じゃないと思ったよ。僕らだって友達とメシ食いたいしな」とDiewの特殊性を一般化します。そう言われてDiewは少し安心しつつ、それでも引き続き、努力はします。

しかし結局、この物語はDiewがひとりで食事をすることができずに終わります。友達に囲まれたDiew。中でも彼にとって一番大事になったMixが「また一緒にごはん食べような」と言って終わるのです。

なんだかなー。すごくいいなー、この終わり方が。

 

どうして今日はこのドラマのことを書きたかったかと言うと、今日は私がすっごく電車に乗り間違えたからです。

ひとりで食事が出来ないDiewと似て、私はひとりでおでかけが(あまり)出来ないのです。まあ勿論しますよ?ただ、すごくストレスです。ものすごく方向音痴であり、そして道に迷うことがまったく楽しめないからです。

今日は家から電車に乗り、2度乗り換えはあるものの25分以内で着くようなところに出かけました。よく使う電車だし、行先は普段は車でよく行く場所で、電車でも数度行っているところです。そして勿論、乗り換え案内アプリでどの時刻、どの駅で乗り換えるか調べ済みです。私はそのアプリと時計を交互に見ています。

な・の・に!何故か私は行き先と違う電車に乗ってしまい、慌てて降りても今度は来た道を引き返したり、そこからまたやり直そうとしてさらに違う電車に乗るという、私が時折やってしまう「乗り間違い大パニック!」です。

行きたい場所から遠ざかっていく電車に乗りつつ、私はいろんなことを思い出してました。

大学生の頃、近所のスーパーに行くとき、よく10歳年下の妹と手を繋いで歩いて行ったのは、私がお姉さんだったからではなく、私の方がひとりで歩くのが不安だったからだよなあ、とか。

祖父の訃報を聞いたとき私は豊橋にいて、名古屋方面の電車に乗って実家に帰るつもりが気が付いたら浜松方面の電車に乗ってて、もうヤケになってそのまま降りず、ずっと先まで乗った後に引き返し、結局私は祖父の通夜にも葬式にも出なかったこととか。

20代の頃、ひとりで出かけるのが苦手なことを克服しようと、頑張って何度も「ひとりお出かけ」をしたのだけど(地下鉄2駅先の繁華街へ)、楽しくない辛い不安だ、そうだこれ全然楽しくないんだって思って、このレッスンを自分に課すことを辞めたこととか。

久々に思い出したのだけど、本当に祖父の葬式に関しては私はまったく人でなしです。これ一度きりではなく、ひとりで出かけたくないというそれだけの理由だけで私はかなりたくさんの結婚式も葬式も出席していないのでした。ああ、もうほんとダメじゃん。

しかも悔しいのが、Diew同様、自分なりに努力はしている、ということです。私の場合だと早めに出る準備をして余裕をもって到着できるようにすること、そして地図や時刻表アプリを見たり事前に調べたりしているのです。しかし多分どこか、視野狭窄的に見えてないものがあるのでしょう。待っているホームの線は幾つかとか、行く先の駅はどこ行きなのかとか。私の場合は、地理に関しては普通の人が当たり前にわかってたり考えが至ることに気が付いてない感じがします。

だいたい、今10年近く住んでいるところも、付近に何があるのかを俯瞰的に把握できていないし、近所で道に迷うことなどしょっちゅうです。

え、地図アプリですか?それでナビしてもらったらどうか?と。はい、なんて言うか、私はぜんっぜん使えないのですよあの地図のアプリが。地図を見て付近の建物を探しても、それでも自分がどこに立っててどこに向かえばいいのかを把握するのにものすごく時間がかかるし、その通りに進んでいるつもりでまったく反対に歩いていることなどしょっちゅうです。

あ、何が言いたいかと言うとですね、今日、久しぶりにすっごく焦ってほんとにトホホだった私は『You Never Eat Alone』のラストにちょっと救われた気がしたんですよ。

そりゃなんだってそうだけど、出来るなら出来るに越したことはないです。

でも、ひとりで食事が出来ないDiewも、ひとりでおでかけが苦手な私も、別に変じゃないってことです。Diewと同様、私もこの先もいろんな人に出会って友達が出来て、その友達と一緒におでかけする、まあそういうことでいいのかもな、と思ったんです。そしてそれでもその日がひとりのときは、今日みたいに観たい映画のためにがんばってお出かけして、道に迷い続けている私をSNSの中で心配してくれてる声に少し励まされたりしながらなんとか辿り着くし、または家の中でひとりで過ごすことは昔から得意だし、そんな感じで生きていくのだよなあ、とそう思ったのでした。

『You Never Eat Alone』、ありがとう!

ダメなまんまでハッピーに終わる、そんなラストを用意してくれて!

友達も「マイペンライマイペンライ」言うてます。

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(『You Never Eat Alone』の視聴方法は2021年6月現在、U-Next見放題に入ってます。)